会社等法人設立

法人設立

会社の設立手続きなどの煩わしい手続きは専門家へ!
起業主のみなさまは、本業にご注力ください!

目次

法人設立の概要

法人には、様々なものがあります。身近なところでは、株式会社などの会社が一般的です。会社などは営利を目的としていますが、その他にも非営利な法人もたくさんあります。

一般社団法人やNPOなどがそれにあたります。その他には、最近増えてきているのものとして社会福祉法人などがあります。老人福祉施設などが増えてきているためです。他にも、様々な法人が存在します。目的に沿った法人を設立しましょう。

会社設立

会社の種類について

会社の種類は大きく株式会社と持分会社の2種類に分けることができます。さらに持分会社には、合名会社・合資会社・合同会社があります。

つまり、会社法の下では会社形態は、株式会社・合同会社・合名会社・合資会社の4種類に分類することができ、この中で最もポピュラーな会社は株式会社です。それぞれの特徴や将来的な展望も視野に入れて、会社の種類を選ぶことができます。

株式会社と合同会社

株式会社と合同会社は、有限責任社員からなる会社として共通です。
では、どのような違いがあるのでしょうか。

・株式会社と合同会社の比較

株式会社合同会社
最低資本金額1円1円
出資者責任範囲出資金額内出資金額内
譲渡の制限譲渡制限規定を設ける社員総会の承認事項
出資分の譲渡原則として自由社員間は自由
会社の代表者代表取締役代表者員
役員取締役 1名以上
(監査役は任意)
取締役、監査役不要
役員の任期最長10年無期限
最高決定機関株主総会全社員の同意
信用度高い認知度が低く未知数

・株式会社と合同会社のメリット・デメリット

株式会社設立のためには意思決定に株主総会の決議や株主への通知など、一連の手続を経なければなりませんが、合同会社にはこのような手続は不要なため、迅速な意思決定が可能になります。また、利益の配分も出資金額に関係なく決めることができます。

一方で合同会社は認知度が低く、株式会社に比べて社会的信用度が低いというデメリットもあります。また、社員が多数になることを想定していないこともあげられます。

会社設立の方法

会社設立は大まかに下記のような流れで進めます。多くの手続きがありますが、スムーズにいけばおおよそ2週間から1カ月で設立が完了します。

「会社設立日」は「登記申請を行った日」となります。希望する設立日がある場合は余裕を持って早めに用意したほうがよいでしょう。

【会社設立を決意】

【会社の構成決定】

【会社の印鑑を作成】

【定款を作成】

【定款の認証】

【出資金を払い込む】

【登記書類を作成】

【登記申請】

【登記完了】

会社設立には書類作成や届出など、かなりの手間がかかります。自分で設立する方法もありますが、専門知識が問われる部分もあり、慣れないと時間がかかるのも事実です。その点、専門家に依頼すれば安心ですし、自分は開業までの準備に専念することができます。

煩わしい手続きは専門家へ!

会社設立をご自分でされる場合には、公証役場や法務局での手続きをご自分で行う必要があります。当事務所では、定款作成から法務局の手続、設立後の手続まで一貫してサポートいたします。また、株式会社設立に付随して開業のアドバイスなども行いますのでぜひご相談ください。

一般・公益法人設立

一般法人(一般社団法人・一般財団法人)とは

一般法人とは、必ずしも公益事業に該当する必要はなく、営利を目的としない事業であれば、登記のみで設立が可能な法人をいいます。

「営利を目的としない」とは、役職員、会員、寄付者等の法人関係者に利益を分配したり、財産を還元しないことをいい、ここが株式会社などの営利を目的とする法人と違うところです。

この一般法人のうち、非営利性が徹底された法人や共益的活動を目的とする法人については、収益事業についてのみ課税される税制優遇を受けることが可能です。

一般社団法人とは、法人設立の目的に賛同した人が集まり設立される法人をいい、一般財団法人とは、財団法人設立の目的のための寄付金により設立される法人をいいます。

最近、株式会社を設立する代わりに、資本金がいらず、設立費用も安くて済む一般社団法人の設立をご検討される方が増えています。また、株式会社の他に、別途、一般社団法人・一般財団法人を設立し、右法人を窓口にして新たなビジネス展開をされておられる企業様もいます。

公益法人(公益社団法人・公益財団法人)とは

公益法人とは、一般社団法人・一般財団法人のうち、公益目的事業を行うことを目的として活動している法人で、公益認定委員会等によって認定を受けた法人をいいます。

認定を受け、公益社団法人・公益財団法人となれば、寄付優遇の対象となる「特定公益増進法人」となり、寄付金が受けやすくなる他、法人税などで優遇を受けることができます。

一般社団法人設立の方法

一般社団法人の機関について

一般社団法人を設立するためには、設立社員が2名以上(=社員総会)必要となり、プラス下記の①~⑤から法人に置く機関を選択する必要があります。

① 社員総会+理事
② 社員総会+理事+監事
③ 社員総会+理事+監事+会計監査人
④ 社員総会+理事+理事会+監事
⑤ 社員総会+理事+理事会+監事+会計監査人

①を選択する場合がもっとも関係者が少なく済む方法となります。この場合2名以上の設立時社員と1名以上の設立時理事を必要とします。ただし、設立時社員と設立時理事は兼任が可能です。

【法人の構成決定】

【定款を作成】

【定款の認証】

【設立時理事、監事の選任】

【設立時理事、監事による設立手続の調査】

【登記書類を作成】

【登記申請】

【登記完了】

一般財団法人設立の方法

拠出する財産の最低限度額

一般財団法人を設立するに当たり、設立者が拠出する財産の合計額は、最低でも300万円以上とする必要があります。

これは、ひとりの方300万円以上拠出しなければならないということではなく、設立者の方の拠出額の合計が300万円以上であれば大丈夫です。

一般財団法人の機関について

一般財団法人を設立するためには、評議員・評議員会・理事・理事会・監事は必ずおく必要があり、あとは会計監査人を置くかどうかの①か②の選択となります。

① 評議員+評議員会+理事+理事会+監事
② 評議員+評議員会+理事+理事会+監事+会計監査人

なお、大規模一般財団法人においては、会計監査人を必ず置かなければなりません。

【法人の構成決定】

【定款を作成】

【定款の認証】

【設立者が財産を拠出】

【設立時評議員、理事、監事の選任】

【設立時理事、監事による設立手続の調査】

【登記書類を作成】

【登記申請】

【登記完了】

公益法人への移行

公益法人と一般法人の違い

公益社団・財団法人一般社団・財団法人
事業公益目的事業が中心事業に制限なし
役員等親族関係者の人数や報酬等に一定の制限あり制限なし
会計毎年の報告義務があり、管轄行政からの指導ありなし
税制寄付金税制の優遇により寄付金が受けやすい
公益目的事業以外の収益事業にのみ課税
非営利性が徹底された法人のみ一定の税制優遇があり

移行手続

公益認定を受けるためには、かなり高いハードルをクリアする必要があり、少なくとも1年以上の準備期間が必要といわれています。公益認定のためには、大きく分類して

①公益目的事業に該当していること
②公益認定基準を満たしていること
③財産規制を満たしていること

の要件をクリアできるように準備を行っていきます。

煩わしい手続きは専門家へ!

最近、株式会社を設立する代わりに、資本金がいらず、設立費用も安くて済む一般社団法人の設立をご検討される方が増えています。また、株式会社の他に、別途、一般社団法人・一般財団法人を設立し、その法人を窓口にして、新たなビジネス展開をされている企業もおられます。

社団法人の設立の手続きは、定款の作成をし、公証役場での定款認証手続をする際や、設立関連書類を作成する際に公証役場や法務局とのやり取りが必要になり、専門知識が求められることも多くあります。

当事務所では、丁寧にサポートし、時間・経費・手間をかけずに社団法人設立を行うお手伝いをいたしますので、是非ご相談ください。

NPO法人設立

NPO法人とは

NPO法人とは、Non-Profit Organization法人の略となります。日本語ではご存知の通り、特定非営利活動法人と言われ、利益を目的としない(非営利)組織になります。たとえば、災害ボランティア活動・障害者福祉活動などを行う組織です。

NPO法人設立の要件

1.営利を目的としないこと
営利を目的としない活動を行うことが要件の一つですが、具体的にはNPO法(特定非営利活動促進法)の第2条2項で、次の17分野のいずれかの活動に分類される特定非営利活動に限定されています。
   1) 保健、医療又は福祉の増進を図る活動
   2) 社会教育の推進を図る活動
   3) まちづくりの推進を図る活動
   4) 学術、文化、芸術又はスポーツの振興を図る活動
   5) 環境の保全を図る活動
   6) 災害救援活動
   7) 地域安全活動
   8) 人権の擁護又は平和の推進を図る活動
   9) 国際協力の活動
  10) 男女共同参画社会の形成の促進を図る活動
  11) 子どもの健全育成を図る活動
  12) 情報化社会の発展を図る活動
  13) 科学技術の振興を図る活動
  14) 経済活動の活性化を図る活動
  15) 職業能力の開発又は雇用機会の拡充を支援する活動
  16) 消費者の保護を図る活動
  17) 以上の活動を行う団体の運営又は活動に関する連絡、助言又は援助の活動

2.社員(総会で議決権を持つ会員、いわゆる正会員)の資格の得喪に関して不当な条件を付さないこと
社員(総会で議決権を持つ会員、いわゆる正会員)の入会資格や退会の条件を恣意的に決めてはならないということが条件となります。
簡単に言えば、誰でもが社員になることが出来る。また、いつでもやめることが出来るというのが原則です。

ただし、活動の目的などからくる合理的な制約を設けることは可能です。
例を挙げると、海外で医療活動を行うNPO法人が、社員の募集要件に医師または看護師に限る条件を設けることは、 専門資格を必要とする合理的な条件となることから、制約条件となります。

しかし、合理的な制約が不当な条件となるかならないかの最終的な判断は、所轄庁の判断によるところが大きいのが現状です。

3.10人以上の社員がいること
社員とは、法人を構成する人員です。
法人の最高意思決定機関である総会において議決権を持っていて、法人の意思決定に参画する人員です。
多くのNPO法人ではこの人員を、正会員と表現しています。
なお、社員は個人はもちろんですが、法人も社員になることが出来ます。
また人格なき社団(任意団体)でも社員になることが可能ですし、国籍や住所地等の制限はありません。

4.役員として3人以上の理事と1人以上の監事がいること
NPO法人では役員として、理事(理事長含む)が3名以上必要という要件があります。
また、NPO法人では監事は1名以上が必要と言う要件があります。

また、それぞれの役員については、、その役員の配偶者または三親等以内の親族が一人を超えて含まれないようにすることが必要です。
それぞれの役員とその配偶者および三親等以内の親族が、役員総数の3分の1を超えて含まれないようにすることも必要です。

例を挙げると次の通りとなります。
  役員総数が6名以上の場合 —> 親族は1名まで役員になることが出来る
  役員総数が5名以下の場合 —> 親族は1名も役員になることは出来ない

5.役員のうち報酬を受ける者の数が、役員総数の3分の1以下であること
報酬とは、役員の業務執行の対価として支払われる財産上の利益です。
NPO法人の職員の場合、給与は労働の対価として支払われるものですので、NPO法人の報酬の要件にはあたりません。

6.宗教活動や政治活動を主たる目的としないこと
NPO法人は、宗教活動や政治活動を主な活動目的にすることは出来ません。
また、政治活動だけでなく、選挙活動なども禁止されているのがこの要件です。

7.特定の公職者(候補者を含む)又は政党を推薦、支持、反対することを目的としないこと
特定の公職者とは、衆・参議院議員、地方公共団体の議会の議員および首長の職(候補者も含む)をいいます。
従って、選挙運動は主たる目的でなく従たる目的であっても、上記の特定の公職者(候補者を含む)または 政党を推薦、支持、反対することを目的とすることは、認められず要件を満たしません。

8.暴力団でないこと、暴力団又は暴力団員の統制の下にある団体でないこと
NPO法人は、暴力団であってはいけません。
また暴力団または暴力団員の統制下にある団体はNPO法人の要件に合致せずNOP法人になれません。

ほかに、元暴力団やその構成員でなくなった日から5年を経過しない者の統制下にある団体も、同じくNPO法人の要件をクリアしません。

NPO法人設立の方法

NPO法人化するためには、所轄庁(都道府県または内閣府)に必要書類を申請して、認証を受けるという流れになります。
認可が受けられた場合には、登記を行う流れになります。

【書類による申請】

【縦覧】

【認証】

【登記】

【NPO法人化完了】

【報告】

NPO法人設立のメリット

NPO法人を設立することによるメリットを考えて見ましょう

・契約の主体になれる
設立を行うと、NPO法人名で色々な契約を行うことが出来るというメリットが生まれます。
たとえば、事務所を借りるための賃貸契約が出来るというメリットや、行政などからの業務の受託契約などが出来るというメリットなどです。
また、NPO法人名で、銀行口座を持つことが出来るようになりますので、資産の明確化・分離化が出来るというメリットもあります。

・職員を雇うことが出来る
さまざまな活動を行うためには、活動を行うための人が必要となります。
設立を行うメリットの一つが、人員を職員(従業員)として、雇用することが出来るというメリットです。
また、厚生年金や健康保険、雇用保険にも加入することが出来ることもメリットです。

・社会的信用が高まる
設立することにより、義務や権利などの主体が明確になり、さまざまな取引における信用が高まるというメリットがあります。
また、都道府県知事または内閣総理大臣から認証された組織ですので、さまざまな活動を行う上で、高い信用をえることもメリットに挙げられます。

・寄付金を集めやすくなる
公益的な組織であると社会的に認識されます。
社会的に認識されると任意団体に比べ社会的信用が高まるというメリットが出てきます。
結果として、活動の趣旨を説明した場合に、ご賛同いただいて寄付を依頼する、つまり「スポンサー」をお願いする際、個人名義の口座に振り込むのではなく、 NPO法人名義の銀行口座にお振込みいただくことが可能となる寄付していただく側の企業などにもメリットがあり、寄付金を集めやすくなります。

・節税になる
企業は[売上げ]から[経費]を引いた額によって税金を支払う義務があります。
NPO法人は、活動の内容により企業への課税対象だった事業などが、非課税になり節税となる場合があるというメリットがあります。

・代表者の交代が容易になる
任意団体では、資産を代表者個人の保有とする必要があります。しかしNPO法人では、資産を団体が保有することが可能となるというメリットがあります。

このため、代表者交代の度に各種資産の名義変更を行う必要がある任意団体と異なり、円滑に代表者を交代させることが可能となります。

頻繁に行われることでないことこそ、メリットがある場合もあります。また、任意団体では代表者が死亡した場合、その資産は代表者の家族が相続します。このことは、団体の資産が消滅してしまう恐れを含んでいます。

NPO法人を設立することで、団体の資産は、団体の資産として継承できる大きなメリットもあります。

煩わしい手続きは専門家へ!

設立をするためには、国または都道府県に認証を得る必要があります。その設立は、決して楽なものではなりません。当事務所では、お客様のご要望になるべく応えられるようにと考えております。是非、ご相談ください。

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